株式市場では干支(十二支)でその年の株価を占うという、独特の伝統があります。干支には、たとえば「辰巳(たつみ)天井」「午(うま)尻下がり」など、その年の相場観を表す格言があり、その格言が過去の相場を的中させた事例がいくつもあります。     

2021年は「丑年」です。相場の動きと注目の銘柄を占ってみましょう。

●干支と相場格言

1. バブル崩壊は予測できた!? 過去に的中させたさまざまな事例

日本がバブル相場のピークを迎えたのは1988年~1989年で、ここが「辰年・巳年」でした。日経平均株価は1989年の年末に史上最高値3万8,915円を付けています。

そして1990年からバブルが崩壊します。まさに「辰巳天井、午尻下がり」で的中です。

(参考:日経平均プロフィル)

そして、2020年は子年。日経平均株価は11月に2万7,000円に迫り、1991年以来、29年ぶりの高値水準に進んでいます。まさに「子(ね)は繁盛」となっています。

戦後1949年に東証が再開され以降、子年は2020年を除き5回ありました。年間の日経平均株価の騰落率を「上昇=勝ち」「下落=負け」とすると、3勝2敗という成績です。
各年の子年の騰落率は以下の通りです。

●子年の騰落率

  • 1960年 +55.1%
  • 1972年 +91.9%
  • 1984年 +16.7%
  • 1996年 ▲2.6%
  • 2008年 ▲42.1%

5年分の騰落率を平均するとプラス23.8%になります。これは辰年のプラス27.9%に次いで2番目の好成績です。
しかも2008年にはリーマン・ショック。騰落率はマイナス42.1%にも達しており、これを含め平均で2割以上の上昇ということになります。

※年間の騰落率(%)={(その年の終値÷前年の終値)-1}×100

2. 丑年の格言「つまずき」の相場観と過去の勝敗

一方、2021年はつまずく丑年。丑年は前回までで過去6回あり、勝率は3勝3敗と5分ですが、平均の騰落率はマイナス6.3%。「午尻下がり」の午年(マイナス5.0%)を抑えて堂々の最下位です。1973年はオイルショック、1997年はアジア通貨危機――。丑年は景気の谷になりやすいようです。

アメリカの株式市場では牛は「ブル」(強気)、熊が「ベア」(弱気)の象徴とされますが、実際の丑(牛)年のパフォーマンスはお寒い限りということになります。

また、12年で一巡する十二支と、10年のサイクルである十干(じっかん)は中国を起源とする「陰陽五行説」と密接な関係があります。十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸からなります。この組み合わせがもともと「干支」といわれています。

2021年は西暦の末尾が1の年で「辛(かのと)」。1991年、2001年、2011年はいずれも年間で下落しています。特に年後半にかけてのパフォーマンスが悪く、これは丑年とも重なります。大手調査機関のエコノミストは「10年程度の設備投資サイクルが悪化する年と考えられる」としています。

ちなみに、筆者は1961年(辛丑)7月生まれですが、当時は7月に株価が大天井を打ち、その後いわゆる昭和40年不況(証券不況)に突入していきました。

ただ、辛の文字のいわれは、陰陽五行で「金」性の「陰」にあたるといいます。

3. 2021年の注目銘柄は「牛乳」と「牛肉」の関連銘柄!

辛の時は「新しい」を意味し、草木が枯れて新たな世代が生まれようとする状態を表すそうです。

また、「商いは牛のよだれ」といわれます。これは、牛が反すうするように、地道に努力することが商売のコツであることを示しているといいます。

2021年、仮に株価が大幅に調整した場面は、2022年以降をにらんで新規の買いをコツコツ入れると成果が上がることにつながるかもしれません。

2021年の丑年の注目銘柄 ですが、ひねりはありませんが、牛乳で「明治ホールディングス(2269)」、「雪印メグミルク(2270)」、牛肉などで「プリマハム(2281)」、「日本ハム(2282)」、「エスフーズ(2292)」、「あみやき亭(2753)」、「ゼンショーホールディングス(7550)」、「吉野家ホールディングス(9861)」、「松屋フーズホールディングス(9887)」などでしょうか。

そのほか社名で挙げるとすると、創業者が牛尾さんの「ウシオ電機(6925)」も挙げられます。

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