以下の「市場平均予想」は、予想を出している証券会社の予想の平均です。

▽市場平均予想(単位:百万円)

※現株価5,550円で計算

目次

  1. 会社概要
  2. 業績:採算改善、販管費抑制で高利益確保
  3. 19期連続増収11期連続増益へ
  4. 【総合評価:☆☆☆☆】株価は過熱気味だが、長期的な力強い成長性と安定的なファンダメンタルを評価

会社概要

建設業・工場・工事用間接資材及び自動車用アフターマーケット商品のネット通販を手掛ける会社です。

顧客は大半が中小企業で、主に製造業・自動車整備業・工事業で使用する消耗品、工場交換品、整備工具、タイヤ、足回り品、各種工事業関連用品、事務用品などの間接資材を取り扱っています。4円のネジから1,000万円近いサーバや産業機械まで幅広い用途に向け、約1,800万点を取り揃えています。

間接資材というのは、製造する品目によってネジ一つから選ばなければならない複雑性に加え、現場の状況によっていつ何がどれくらい必要になるのかが分かりにくく、計画を立てにくい性質を持ちます。そのため、企業は全体の2割に過ぎない間接資材を購入するために8割の時間を割いていると言います。

また、間接資材業界では、工具屋や部品屋が企業を直接訪問し、その際に販売価格の交渉が行われるのが慣習でした。こうした慣習は、発注数量が多く発注頻度の高い大企業が価格交渉力を持つ一方、中小企業の価格交渉力は低く、売り手から不公平な価格で購入せざるを得ない状況を生み出していました。

こうした業界の課題を克服すべく、間接資材業界に参入したのが同社。Eコマースという業界にとって新しい切り口で、購入の手間を大幅に省ける「ワンストップ・ショッピング(1ヵ所ですべて購入可能)の仕組み」、そして「商品1個からでも配達する仕組み」を構築したのです。

同社は「流通の非効率性を変革する」という企業ミッションを掲げていますが、このミッションはこうした不公平性を生み出す非効率性を変革することを目指したものとなっています。

(桃太郎が鬼を退治するように、モノタロウが非効率性を退治する、同社の社名はそのようなイメージから付けられたといいます。)

『ニーズを満たす豊富な品揃え。低価格かつ小ロットでも値段は同じ。事務コストが軽減され、納期も迅速』という間接資材業界唯一のメリットが中小企業から絶大な支持を得て、はじめ従業員30名、商品点数20万点で小さく始めた事業が、1年後には商品点数50万点を数えるまでに。カタログ発刊も手伝って顧客数は何と8,000社に急拡大。顧客開拓にはシステム構築からカタログ発刊、物流システムといった先行投資がかさみ創業5年目までは赤字続きでしたが、規模のメリットも享受して5年目で黒字達成、以来右肩上がりの業績推移を辿っています。

2020年9月末時点の事業規模は、商品点数1,800万点、顧客数は519万口座に及びます。

(ホームセンターでは平均3万点、多くても20万点程度であることから見ても、 圧倒的な品ぞろえであるということが分かります。)
この圧倒的アイテム数に加え、即納体制が充実していることも強みとなっています。当日出荷を可能とする在庫商品点数は約47万点(2015年度25.6万点)にのぼり、「現場」事業者のニーズに応えられる体制を整えていることも、リピート利用に繋がっているようです。同社によると、出荷が「3日後」から「当日」に短縮するだけで、その商品は2カ月以内に売上が5割増になるといいます。

さらに注目すべき点に、登録した顧客が毎年購入金額を増やしていることがあります。例えば2008年に初めて注文した顧客の購入金額は、2017年には2倍以上の規模に拡大しています。利便性の高いシステムが認知されることに加え、間接資材の発注は品目数も頻度も高く、継続的な利用に繋がりやすい。また蓄積される顧客データベースや受注データを活用した「リコメンド機能」や事業開始からのカタログ発行も、新たな商品の発見をもたらし、注文単価の上昇に繋がっていると思われます。

採算改善、販管費抑制で高利益確保

2020年12月期第3四半期の業績は、売上高は前年同期比18.8%増の1,148億3,700万円、営業利益は27.1%増の143億6,800万円、経常利益は27.0%増の144億500万円、純利益は31.5%増の101億9,100万円となりました。

第3四半期の業績は、複数のポイントで採算性が改善したことが評価ポイントとなります。

採算改善の背景としては、PB比率の上昇やマスクや消毒液などの高採算品の好調によって、製品ミックスが改善したこと、総合物流会社SBSホールディングスへの出荷が増加したことで配送料の抑制が進んだこと、ロイヤルティ収入が増加したことが挙げられます。これらの変化により、売上総利益率は28.7%と0.7%ポイント改善しています。

また、コストと利益面では、コロナを背景に商品情報管理システムと受発注管理システムの導入が遅れた影響で、業務委託費が増加(新システム稼働準備委託・一般個人顧客利用増による派遣社員費用増)しましたが、広告宣伝費を抑えたことが奏功し、結果、販管費はさほど増えませんでした。

同社では売上の拡大と同時に販管費も2桁増となるのが普通なのですが、3Qにおいては9.3%の増加に留まりました。むしろ販管費率は1.1%ポイント低下の15.3%(単体)に改善しています。

営業利益率は13.3%と前年から0.7%ポイントの上昇となりましたが、中国子会社清算決定に伴う減損損失5億2,300万円を特別損失に計上したことで、最終利益段階での利益率は8.9%となりました。

顧客獲得の動向については、コロナ禍でマスクなどの対策関連商品を求める個人客の増加もあり、新規登録者は107.9万口座。第3四半期末時点での登録会員数は518.9万口座となりました。

商品ではマスクや消毒液のほか、テレワークに向けた家具なども売れ行きが良かった模様。

個人客は平均単価が4,000円と全体の9,000円に比べて低く、それでいて配送料がかかるという問題もありますが、ゴールデンウィークを底に法人向けが回復基調にあることから、影響は相殺されたとのこと。

なお、一般個人顧客は注文単価・リピート率とも低いため、顧客生涯価値向上の観点から引続きBtoB事業に重心を置くとしています。

購買管理システム事業(大企業連携)では、連携企業数が前期末から277社増えて1,094社となりました。うち、One Sourceは四半期中での導入企業はなかったものの、2社が導入検討段階に入ったとのこと。One Source Liteについては191社増の554社、さらに368社が導入を検討していると言います。もともと高成長でしたが、コロナ禍においても高い成長が維持されています。

19期連続増収11期連続増益へ

通期業績予想は、売上高が19.0%増の1,564億6,800万円、営業利益は17.2%増の185億6,900万円、経常利益は17.0%増の185億8,400万円、純利益は18.3%増の129億9,700万円となる見通しです。

足元では個人向けでコロナ対策関連商品の注文が高水準で継続しているようで、これに加え、コロナの影響で注文単価が下落した主要3業種も回復傾向にあり、また購買管理システム事業(大企業連携)も回復傾向にあることから、この勢いが維持されれば計画達成は濃厚と思われます。

9月の月次動向

9月の月次売上は前年同月比16.6%増と8月の勢い(21.0%増)から減速したように見えますが、これは、前年同月の消費増税前の駆け込み需要の反動減の影響です。

新規顧客は11万3300口座獲得しており、顧客増のペースは高水準で維持されています(累積顧客数は527万超え)。

【総合評価:☆☆☆☆】株価は過熱気味だが、長期的な力強い成長性と安定的なファンダメンタルを評価

上半期中は主要顧客の3業種(製造、建設・工事、自動車整備)で注文単価が落ちるなどのマイナス影響がありましたが、第3四半期には中小企業を中心に回復に向かっていることが確認されました。コロナを機に大きく増えた個人向け販売も継続している模様。また今期から順次新規物流施設が稼働し、出荷能力は2倍に拡大する見込みです。拠点を増やすと一時的にコストが増加しますが、その先の成長には不可欠なところ。笠間DCの新設時もそうであったように、今回も新規物流施設による中長期での業績拡大効果が期待されます。

さらに、コロナ禍で導入が遅れていた受発注管理システム(OMS)および商品情報管理システム(PIM)が開始することで、配送方法最適化などによる配送・物流関連コストの削減や、商品情報の多様化・充実化による顧客利便性向上によって注文増が期待されるなど、運用面での改善期待も高まっています。

ところで、日本の間接資材の市場規模は約8兆円で数年間横ばい推移しています。この中、同社の売上規模は1,000億円強。独走状態にも関わらず、市場シェアは2%にも届いていない状態です。

日本の間接資材市場は依然として、訪問工具商や金物屋など直接販売・交渉販売 のシェアが高いということになりますが、EC事業者が直接販売を行う業者からシェアを奪うことは十分可能だと思います。

以下は同社のWeb訪問数の推移です。一貫して月に1億9,000万件前後で推移しており、大きなブレがないことが分かります。

ALTalk「MonotaROの指標」より

株価相関は弱いものの、強い顧客基盤による一貫性のある堅牢なビジネスモデルが表れており、これが株価の下支えとなっていると思われます。

財務状況も健全です。有利子負債は90億円、これに対し、現金および預金には145億円保有しており、実質無借金。自己資本比率は58.4%(前期末は62.1%)で、流動比率は2.4倍と安定的です。

年間配当金は2.0円増配の17.0円とする方針。また、同社は株主優待として、100株以上保有の株主を対象に、半年以上3,000円相当、3年以上5,000円相当など、保有期間に応じた内容のPB商品を贈呈しています。

株価は年初来+90%というパフォーマンスを見せています。さらに第3四半期に企業向けの回復が確認されたことで大きく上昇。上半期までは個人向けが拡大した一方企業向けが減速したため、採算性悪化が懸念されていたと見えますが(個人客の増加は、平均単価の低下と配送料率の上昇や業務量の増加という利益率の悪化をもたらすうえ、リピート率が低く事業効率が悪いので)、その懸念が払しょくされたことが高騰につながったと思われます。

業績面でのプラス面は現在の株価には織り込まれていると考えてよいかと思います。指標面で見てもPER100倍を超えています。もともとのファンダメンタルの良さに、見通しの良さも加わりかなり高いパフォーマンスとなっています。

ただ、過去1年の予想PERで高くても80倍台だったことを思うと現在の水準には過熱感が感じられます。中長期的な成長ポテンシャルは高い企業であることは確かなので、ウォッチしておいて、調整したところを狙いたいです。


あなたの「投資仮説」をシェアしませんか?

ALTalkは、投資家の皆さまの「投資仮説」が集まるプラットフォームを目指しています。

しかし、現時点では十分な投資仮説が集まっている状態とは言えません。
そこで・・・

11/13(金)〜11/22(日)に「株価予想キャンペーン」を開催させていただきます!

ALTalkに掲載している銘柄の株価予想を投稿し、Twitterでシェアをしていただいた方を対象に、先着100名様限定でAmazonギフトカード500円分(最大1,500円分)をプレゼントいたします。

詳細をご案内いたしますので、奮ってご参加ください!

<<<キャンペーンの詳細を見る>>>


免責事項

記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いいたします。

参考資料

「2020年12月期 第3四半期算説明資料」

「2020年12月期10月度月次業績に関するお知らせ」