気温も湿度も下がり、外を歩いていても冬を感じる気候となってきました。それに伴い、新型コロナウイルスの感染が再拡大し、従前から懸念されていた「第三波」を指摘する専門家の声も耳にします。そのような状況下で、なぜ「Go To トラベル」キャンペーンを続けるのかという声が聞こえる一方で、前回の記事でも指摘した通り、同キャンペーンの効果は東京追加以降の10月から効果が発揮されてくると考えています。今回もオルタナティブデータを用いてキャンペーンの効果を確認していきましょう。

やはり東京追加以降の10月に激変

 株式会社ジェーシービー(以下:JCB)と株式会社ナウキャスト(以下:ナウキャスト)は、匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、現金も含むすべての消費動向を捉える国内消費動向指数「JCB消費NOW」を提供しています。このJCB消費NOWにおいて、「旅行」の消費指数を見てみると、やはり10月から前年同月比でプラスとなっています。前年同月比がプラスの伸びになるのは2020年では10月が初となります。

 しかも、同キャンペーンによって大幅に割引された金額で決済されているため、決済件数が変わらなければ同指数は割引分だけ減速するわけですから、その大幅割引分を埋めてもなお前年同月比でプラスとなったということは、この数字以上に強い伸びを示したことになります。

 この項目には旅行代理店のウェブサイトなどを通じてクレジットカードで決済したデータが含まれます。同キャンペーンの東京追加は10月からでしたが、先行予約は9月後半から可能であったため、9月後半から既に東京追加の影響が確認できます。やはり、東京追加前までは期待していたほどの効果はなかったものの、東京追加で激変するというこれまでの仮説は正しかったと言えるでしょう。

依然として不特定多数と密になる空間は避ける

 しかし、同キャンペーンによって旅行の需要は押し上げられたものの、その移動手段に目を向けてみると、航空・鉄道ともに大きな変化は見られません。前年と比較すると相変わらず停滞を続けています。

 やはり、不特定多数の人と密な環境になってしまう移動手段は依然として避ける傾向があるようです。鉄道に関しては首都圏や関西圏で終電の時間が繰り上げられ、航空も国内外で本数が絞られていることから、乗客が減るだけでなく物理的な減少も影響したと考えていいでしょう。

マイクロツーリズムが浸透

 それでは、旅行需要が高まった一方で航空・旅客といった一般的な移動手段があまり使われていないということを考えると、どのように旅行に行っているのでしょうか。航空・鉄道のように自動車移動にかかる消費を直接計測することは出来ませんが、代わりにガソリンスタンドにおける決済を見てみましょう。

 暖房用の燃料も含まれるデータにはなりますが、10月はまだそれほど暖房用の燃料購入は大きくないでしょうから、ほとんどが自動車移動による燃料需要と考えても問題ありません。このデータを見ると、やはり自家用車で近郊へ旅行するというマイクロツーリズムが浸透したと言えます。実際に都内に住む筆者の知人に聞いてみても、箱根、熱海、軽井沢など近場に自家用車で旅行をしたという回答が多い印象を受けます。

第三波の影響は注視すべし

 しかし、第三波がどれほど大きな波となるか。これは注視すべきだと考えます。今年の消費関連の指数を2週間ごとに見ていくと、新規感染者数が増えたといった報道が多くなってくると、多くの国民が自主的に外出を自粛する傾向が確認されます。実際、旅行先としては人気がある北海道も、道内の新規感染者数が大幅に増えたという報道が出たために10月後半は伸びが減速しました。愛知でも新規感染者数が増加しており、その影響か東海地方も10月後半は伸びが減速しています。

 既に野党からは感染が再拡大しているなかで、同キャンペーンを続けるのか、延長するのかという声も上がっているため、観光業や交通関連の企業に投資をしている個人投資家は経済指標だけではなく感染者数などの動向にも注意を配るべきでしょう。


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